interlock-web_zettaikagushounenの日記

少年のように家具を作る

もののかたち

無垢の材木は、当然の事ながらこちらの欲しい物ばかりでは無い物があります。
反り、割れ、欠け、色、節、等々


人の目に触れる触れないに関わらず、そのままでは将来問題が出る内容の問題もあります。


それらの問題を、修正する過程で、面白い形に出会う事があります。
それがまた、妙にバランスの取れた意匠的な物に見えたりします。


美術的なセンスが無い私が、どんだけ考えても出てこない「これはこれで面白い」物。
ふとした瞬間に現れるこれらの物を、何かの役に立つかもしれない、と記憶する様にしています。


今までも沢山の記憶した「面白い」があるのですが・・・いえいえ、あるはずなのですが、
普段の生活の中では思い出す事も、使う事もありません。


お客様の要望を形にするときに、記憶の引き出しの奥の方から探して探して、引っ張りだして、
ぼやけた映像の記憶を鮮明にする「思い出す」作業をして、本当に時々、本当にたまーに使っています。


インターロックが、通常させて頂いている製品群は、面白さは求められていません。
正確さ、綺麗さ、丈夫さ、使い勝手の良さ、等
当たり前と言えば、その通りな事を「もっともっと」と言いながら、追いかけ続けています。


面白さは必要がない要素に感じるかもしれませんが、私としては結構重要な要素だと思っています。
長くやっていると「これで良い」「これ以上はない」と、結論づけ様とする時があります。


これをしてしまうと、進歩は止まってしまいます。
そんなとき、遊び心みたいな物で考えると、「もっとこうしたら」「あっちよりもこっちの方が」
と、違う見方が出てくる時があります。


まだまだ世の中には、色々な事があります。
素直に「面白い」と感じられる心をもちながら、毎日の仕事に取り組みたいなあ、と思う出来事でした。




山本