interlock-web_zettaikagushounenの日記

少年のように家具を作る

曲がる腰

前回からずいぶん経ちました。
お陰様で忙しくしておりました。


さて、その意思が強い最中の製作物のことですが、曲がる腰について。
自分の腰がどうにかなった、ということではないです。


ある現場のカウンターなんですが、腰がアールになってたんです。
元々の見積もり段階では、腰は現場で作られた状態で天板のみ当方で作るということで話は進んでいました。


まあ腰がこの形状なので、ブロックか何かを積んで、左官で仕上がるのだろうと思っていたんですが、
ある時点から、木工事で進めるとかなんとか、だんだん雲行きが怪しくなってきました。
とは言え、大工さんでなんとかするのだろうと思っていたら、全部家具で作る事になりましたと言われ、
腰の外側の化粧は化粧材を塗装したもので、内部は不燃のものを使わなければならないので、
イカル(ケイ酸カルシウム板)でと言われ、はたと気がつきました。


恥ずかしながら曲がるケイカルってあるの?
調べたらありました。


但し、水に漬け込んだ状態でないと曲がらないと書いております。
そこで問題が、900ミリ×1800ミリのサイズが入る水を貯められるものがない。
材料屋さんに聞いたら、子供用のプールで使えるものがあって、どこかの木工屋さんが購入されていたと聞きました。


でもねえ、知らなかったとは言え、今まで一回も必要が無かった材料です。


今後もどれだけ使うかわからないので、さすがにそのためには買えません。
子供が小さければ、まあいいかと思わなくもないですが、それもないので、次に目をつけたのが「風呂桶」です。


曲がるのならば、水につけて曲がる様になったところで押し込んで行けば水没するだろう。
持ち運びも考えると半分くらいの長さでした方がいいだろう。


とかなんとか、言いながら風呂桶に漬ける事1週間。


曲がりました、単純にスゲ〜と思いますね。
まだまだ知らない材料がたくさんあるのでしょうね。
あまり関係がないと言わず、考えず、興味を持って、いろんな人に聞いてみる。


改めて大事な事だと思った、というお話でした。



山本