東京に行ってきました。
始発の新幹線に乗って、新横浜で降りて、川崎まで・・・
東京と言いながら、神奈川ですね。
以前に収めた建具の不具合と言う事で、
確認も含めて、実際に見たほうが良いだろうとの判断でした。
結論から言いますと、問題は解消してました。
納めさせて頂いてから、かなり反りが激しく、時には動かないような事になっていたそうで、
作り替えも視野に入れながらの確認だったんですが、
施主様の「問題があったことすら忘れてた」
の言葉通り、何も問題はありませんでした。
もともと外部に使用すると言う事ではなかったので、
そこから話がややこしいのですが、ご使用になっていた場所は玄関でした。
製作サイドとしては、色々と思う事もあるのですが、お客様にとっては関係の無い話です。
反ったことも、問題が解消していた事も、なんでかなあ?です。
当然工場から出す時はまっすぐな物でしたので、
そこから後の何かが問題を発生させ、何かが問題を解消したと言う事です。
現地で色々と話をうかがっているうち、なんとなく「こう言う事では?」が見えてきました。
もともと外部に来る想定ではないものでしたから、
塗装も完全に木材の呼吸を止めるところまでは塗り込んでいないらしい。
部屋内は完全空調で常に湿度は一定に保たれている。
春頃から反りは解消されていたらしい。
以上の事から導き出した説明は、
「納めさせて頂いた場所の気候に馴染んだ」と言う事だと思います。
家具にしろ、建具にしろ、我々が使用する材木は、乾燥しているものを使います。
もちろん京都で作っています。
収めた場所は、関東方面でしたので、京都とは気候が違います。
当然湿度や気温も違う訳です。
そこで、嫁いだ先の気候に慣れるまで、色々と癖が出て、落ち着くまでに今までの時間が必要だった。
と言う事ではないだろうか?
以前に書きましたが、普段なら鉄の角パイプを内包して、反りが出ることを強制的に止める形を取るのですが、
今回の建具は使用する材料や、デザインの関係で、木材のみの製作でしたので、
今回の様な事が起こったのだろうと思います。
反省や後悔、疑問や納得。
本当に難しく、わからないことだらけです。
だからこそ面白い。
今回の事も、貴重な経験として活かして行こうと思います。
山本