interlock-web_zettaikagushounenの日記

少年のように家具を作る

「手」

2014年1月6日
当社も今日から仕事始めです。

今年は
この「手」からどれだけの「人の想い」を形に出来るのでしょうか。


図面や漫画、イメージ図等々、2次元で表現されたものを3次元にする事の難しさは
何度か書いた事があると思います。
人の五感を満足させる為には、基準となる自分自身と言う定規の精度をもっと向上させる必要があります。


それと最近、少し考える事があるのですが、3次元+αと言う考え方が必要になってくるかもしれないと思っています。
立体にするだけでなく、その形に対する「想い・思い」・・・
特に家具と言うものに対して思う事ですが、
お客様の思い描く「家具」のお話を出来るだけお聞きして、イメージを膨らませて、
「こういう形ですか」とイメージ図を目の前で描いて、
お客様の頭の中にある「夢の家具」を形にする事を心掛けてきたつもりです。


そんなお話の中に「思い出」だったり、「将来の設計図」だったり、
時間軸に関する内容が含まれている事があります。
4次元とまでは言わないですが、時間軸を意識した「作り方」みたいなものが必要になってくる気がします。
思い出の中にある家具を形作る時には、シルエットを形作るだけでなく、
在来工法での仕口や組み方で仕上げる事もあるでしょう。
将来の設計図にある家具を形作る時は、自分たちが今持っている知識だけでなく、
少し背伸びをして、逆に最新の工法で考えられた仕口や金物など、
今までの経験則では対応出来ない物事に挑戦する事もあるでしょう。


今年は
この「手」はどれだけの技術の向上を果たす事が出来るのでしょうか。


手加工で物作りをする以上、「手」を使いこなす事が大切です。
自分自身の「手」だけでなく、人の「手」、様々な「手」道具や「手」作業を助けてくれる機械、
もしかすると猫の「手」?も


いわゆる「オートメーション」では対応出来ない単品を作る事が出来る反面、
季節や気候、体調や感情、疲労や怪我、日々のいろいろな事に影響を受ける「手」です。
人の「手」だから起こる、様々な予測不能な出来事の全てを含みながら、
一定以上の基準を超える品質を維持する事は、とても難しい事柄です。


現状を維持するのではなく、昨日よりも今日、今日よりも明日。
より良い物を、作れる様に「手」を成長させて行こうと思います。


そんな事を考えながら、従業員さんたちの「手」、自分自身の「手」の写真を眺めて、この文章を書いています。


何よりもこの大切な「手」に大きな事故の無い様に、大切に過ごして行きたいものです。


今年一年が、皆さんにとりまして、良い一年であります様に。


宜しくお願いします。



山本