interlock-web_zettaikagushounenの日記

少年のように家具を作る

既製品と別注の組み合わせ

既製品と別注
量産品とオーダー家具


まったく別のものですが、お客様にとっては、
「家」の人が使うための道「具」としての「家具」
と言う視点からすると同じ様に、こだわりたい物なのかも?
と言うお話。


先日納品をさせて頂いたお客様の所での事です。
別注で作らせて頂いた家具の横に、お客様がご購入された既製品の家具を置くとのこと。

もともとお住まいのお家の既製品家具に合わせての家具は作る事があります。
その場合、既製品に合わせて、寸法や納まりを考えて製作するので、基本的には一体になるように納めます。


今回のように、別注の家具の近くに、既製品の家具を納める場合、
隙間や納まりは当方の考える事ではない、と思っていましたし、
求められることも無かったと思います。


どこかに「自分には関係ない」と考えていたのかもしれません。
これってとても冷たい感情だし、お客様目線に立てば、悲しい事ですよね。


そんなことを見透かされたように、隙間を何とかしてほしいというご依頼が・・・

「すごーい!、既製品に見えへんワ!!」
作業としては、難しい事でもなく、材料さえあれば対応できる事です。
作業の難易度を考えると、申し訳ないぐらいにお客様が喜んで頂けた事に
なんだか申し訳ない気がしていました。


別注の家具であれ、既製品の家具であれ、お客様にとっては生活を便利に、豊かにする
道具である事には変わりません。
既製品に出来ない「個々のかゆいところに手が届く」対応は別注家具の分野。
別注家具に出来ない「金額帯を選んで、購入する事が出来る」「実物を見て選べる」のは既製品の分野。
どちらもお客様の視点に立てば、必要な存在です。


もちろん、別注家具を作るという事に誇りを持っていますので、
別注家具が一番だという思いは揺らぐ訳ではないですよ。
ただ、その事と既製品家具は自分たちには関係のない物と思う事は、違う気がします。


「お客様満足」
意識をしてきたつもりですが、まだまだ十分ではなかったと思い知らされる出来事でした。





山本