interlock-web_zettaikagushounenの日記

少年のように家具を作る

『急』にご注意

梅雨の中休み
晴れるとやはり夏がそこまで来ている感じがします。


日差しも、気温も、雲の向こうにしっかりと順番を待っているようですね。


人間社会はこれから夏に向けて、電力やら、熱中症やら、色々と準備をしていますが、
自然界は早くも秋に向けて準備を始めているようです。



いわゆる受粉を昆虫にしてもらっているところなんですが、
動物媒(虫媒)というそうです。


考えてみれば、毎年の実りの秋の時期になると、
夏の日照時間が●●で、今年の秋は豊作とか、不作とか聞きますもんね。
寒すぎると作物が実らないで、いろんな物が高くなるし、日照時間が十分だと、
作物は実るけど、夏は厳しいものになるし、難しいですね。


家具も、納品時のすぎる暑さや湿気(雨は避けたい)はもちろん、
納品した後も、過ぎる暑さは厄介なものです。
使用する接着剤や材料は、暑さ寒さの対策は十分に取られているものばかりを使用しているのですが、
「急」が付く事柄には性能が追いつかない事もある用です。


例えば
雨の降った夕方の御留守の部屋があったとします。
部屋の中は、湿度が高く、気温もかなり高い状態という事は想像いただけると思います。


そこに御帰りになった家の人が一言
「あっちぃ〜〜〜」
エアコンの温度設定を一番低くして、「急」速冷房でスイッチオン!
「ひゃ〜〜〜」
快適な空間が戻ってきます。


ところがこれが家具にはきつい。
部屋の空気は湿度は下がるし、気温も下がりますが、
家具についている扉の中はなかなか入れ替わらないんです。
ほこりが入らないように付いているものですから、
空気の流れはある程度遮断するだけの密閉をしていますから、
当たり前と言えば当たり前なんですが、
この、内と外の温度と湿度の差が問題です。


木材にはある程度環境の変化を許容する能力はあるのですが、
あまりにも急なものは対応できる範囲を超えてしまう事があります。


私達家具屋も、変化に対応するために、色々と考えながら日々努力をしているので、
問題が次から次に起こって、どうしようもないなんてことはないのですが、根本解決には至っていません。


これは冬の場合も一緒です。
急速暖房+加湿・・・


家具は家の人が使う道具です。
丁寧に扱って頂ければ、長くお使い頂けるように作っていますので、「急」を避けた扱いをお願いします。
節電にもなりますよ。


とは言え、熱中症には十分にお気を付け下さい。
無理のない節電が重要ですもんね。




山本