interlock-web_zettaikagushounenの日記

少年のように家具を作る

人と機械

なんだか工場の外が騒がしいなあ〜
と外に出て見ると、こんな風になってました。

なんだなんだ??
と眺めて見ると、ご近所に停めてあった車を引き揚げにこられた様でした。


車を積み込むところをじっくりと見ることなんてあんまりない事なんで、
しばらく作業の手を止めて見学させてもらいました。


動かない車の積み込みだったんですが、これが見とれるほど早い!!


とここで?
積み込む車のリフトアップから、車の引き上げ、ゲートの収納。
何から何までリモコンで操作されてました。
当然一人で。
作業時間わずか5分程度。


いろんな不便があって、現場からの要請があって、便利になって行く事は、とても多いと思います。
その反面、前はいたであろうもう一人の作業員さんが要らなくなる。


以前は、世の中が便利になって、様々な煩わしいことから人は解放されて、余暇の時間を満喫できるようになるのだから、
もっともっと便利に、全自動に、機械任せで出来るようになれば良いと思っていました。
当然職人さんのあり様も変わってくるのだろうと思っていました。


この仕事に就かせてもらって約20数年・・・
使う機械類は、それよりも古くからあるものとほとんど変わらない。
職人としての仕事も、手作業が増える事はあっても、機械任せにすることはほとんどできない。
(もちろんNCなんて機械があればそんな事もないのかもしれません)
と言うよりも、機械任せにするのではなく、最後は人間の感覚が大事と言う思いが年々強くなります。


これから高齢化社会が進んで行く現実を前に、機械で出来る事、機械でも出来る事、
人がしなければならない事、人がやった方が良い事、機械と人が分担しながらやる事・・・
改めて全体を考えるなんて大きなことは言いません。
家具屋として、色々と考え、学び、実践しながらより良い方向を見付けて行く時期に来ているのでしょうね。


手触りや見た目、匂いや感じ方、人の夢の中にある形を現実の家具にさせてもらう仕事ですから、数値化できない物が多いですが、
それでも少しでも共通項を見付けて、作業を簡素化して、効率を上げる。
人に機械の様な動きを求めつつ、機械に人の感覚に沿った動きを求める。
少し前から考えている事ですが、答えは全然見えてきません。
そもそも答えがあるのかどうか?


なんだか尻切れトンボな文章ですいません。


今日も京都は暑いです。





山本